キカイダー01

「ビジンダーについての私見」


 「キカイダー01」に登場した「ビジンダー」。
アクション女優として活躍した志穂美悦子が人間体・マリを演じたことでも知られている。

 世界大犯罪組織シャドウが、ゼロワンは女子供には弱いという弱点を突くために制作した人造人間だ。
体内に激痛回路と核爆弾を内蔵し、激痛回路に苦しむマリを介抱しようと服の第3ボタンを外すと核爆弾が爆発する。
ゼロワンによって不完全な良心回路をセットされ、それ故に中途半端な人造人間として苦悩する。

 ビジンダー初登場の第30話では、第24話で死亡(ナレーションでは行方不明)したリエコが話に出てくる。
アニメ版ではリエコとビジンダーは「同じタイプの人造人間」として互いに何かを感じる存在とされている。
ちなみにアニメ版(漫画版に近い内容)のビジンダーの人間体はマリではなく「ミエコ」である。
これらのことから、一つの仮説を立ててみた。

 ビジンダーは当初、リエコが強化・改造されたものになるはずではなかったかということだ。
それが千葉真一氏が志穂美悦子を強力にプッシュしたことにより、予定を変更したのではないだろうか。
もしそうだとすると、ビジンダーは不完全な良心回路ではなく、リエコの記憶とビジンダーの使命との間で苦悩することになる。
またゼロワンもビジンダーを倒すことはできない。
まさにキカイダーvsハカイダーの再現なのだが、完全無欠な人造人間として絵が描かれているゼロワンにとって大きな枷となり、物語を大きく膨らめることになる。
となると、失われたものは大きい。

 ちなみにリエコを演じた隅田和世氏は、ビジンダー初登場の約半年後、イナズマンF第11話にサイレンサーデスパーの人間体として出演している。
この時サイレンサーデスパーの声を演じたのは、ビジンダーと同じ江川菜子氏だった。
これも何か関係あるのだろうか。


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